しゃぼんだま
シャボン玉が青空をふわふわと浮く。
 
わたしの心は、このシャボン玉というのに良く似てる。
わたしの姫様の想いは、このシャボン玉というのに良く似てる。
 
繊細で、小さくて、誰にも気付かれないところで浮いてそうで。
でも、気付けばそれはそれで美しいもの。
 
なんだか自己中っぽいけど、そう思う。
だって姫様に気付かれてないのに。他の皆さんは気付いてるでございますよ。
そんでからかってきて・・・パン!って割れるんです。パン!って。
 
だからって、姫様への愛が緩んだわけではありません。
わたしの中で常に作られ続けられてるシャボン玉は、数個割られたって大したことない。
それぐらい、好いているのですから。
 
風に吹かれて飛んでいく。わたしの気持ちと共に、数個のシャボン玉が飛んでいく。
そのシャボンが、誰の目に付くかわからない。
鳥に割られてしまうかもしれないし。
木に引っかかってしまうかも知れないし。
悲しけや、魔物にやられてしまうかもしれぬ。
運良く姫様の目に映った暁は・・・?
 
鼻先で、パンとシャボン玉が割れた。
こういう風に・・・こういう風にわたしの思いは割れてゆくものなのか。
姫様に気付かれぬまま、どこか分からぬところで散りゆく運命なのだろうか。
それとも・・・
 
「いやいや!」
 
割れても割れてもくじけない。そこが、わたしのいいところではござらぬか。
 
よっこらしょっ。
 
今日も頑張ろう。
空を仰ぎながら祈り、姫様の笑顔を想い、
わたしは一途にこの思いを大切にする。
 
飛んでけ、しゃぼんだま。
 
 

一途なクリフト。その気持ちに気付かない 箱入り娘のアリーナ。良くある設定ですね。

シャボン玉。吹いたことありますか?小さい頃に吹いたの、覚えてますか?

いくつも生まれる小さな命を連想させたりね。

日光を反射させるあの色、綺麗ですよね。

縁側でふっと吹くと飛んでくシャボン玉達に何か願っちゃったりしませんか?

・・・そう?しない?まあ、それもよしでしょう。